ユダヤ民族が神殿に収めた空っぽ同然の契約の箱、その中に残されていた芽を出したアロンの杖は、実は、偽預言者の権能を表していたのでした。
モーゼの出エジプト記で見てもわかるように、アロンはモーゼに先駆けて先に杖を受け取って、これをパロの足元の地面に置き、この杖を黒い蛇に変える奇跡を見せる。 (十戒という映画にもこの場面出てきますね。)
また、エジプトの水を血に変える時にも、やはりアロンがモーゼから杖を受け取り、アロンによって杖を水に付けて血に変える奇跡を起こした。
これは、三大奇蹟と言われるものであるが、蛇や血や、らい病というこの忌まわしい奇蹟を起こす時には、モーゼはこれには関わらず、必ず、先に立って現れるアロンに演じさせている。
そして、これは神が「アロンにやらせなさい!」と命じたことでもある。モーゼが口が重いので、その使命を尻込みして断ろうとした時、神の言葉をパロに伝える仕事は「あなたの兄のアロンがいるではないか、彼にやらせなさい。」と神自らが命じられたのだ。こうしてアロンは、モーゼの果たす使命を、先駆けて果たしていく、エリヤの役割を演じていきます。
いっぽう、かたや、弟のモーゼが奇蹟を起こす時には、これとは対照的に杖を天に向かって高くかざして、炎のひょうを降らせたり、紅海を分けたり、杖の権能が、アロンの時とはかなり内容が違っていて、天からの権能をあからさまに演じていきます。
つまり、再建したユダヤに残っていた契約の箱の中から出てきたものは、最初から芽を出したアロンの杖というニセ預言者の使命を果たしていく存在でしかなかった運命であったということになる。結果として、これが神ではなくサタンとユダヤとの契約になってしまった。
では、本物の契約の箱に入れられた石板をしっかりと守り、信仰条件を守り通すことで、神との契約を見事に果たす国は一体どこであろうか?
このことを探求し解明して証明することが大切な人類の課題になる。 |